1. TOP
  2. 特集と東洋医学
  3. リンゴ病:鍼灸医学的な体質別予防対策

リンゴ病:鍼灸医学的な体質別予防対策

特集と東洋医学 症状・病気 食と健康
この記事は約 6 分で読めます。
Sponsored Link

気虚体質

( 風邪をひきやすい・疲れやすい・声が小さい・元気がない )

▶ 特徴

  • 免疫力が低く、外邪 ( ウイルスなど ) に侵されやすい
  • 肺や脾の機能が低下しやすい

▶ 養生法

  • 早寝早起き、無理をしない
  • 消化にやさしい食事 ( 雑炊、味噌汁、さつまいもなど )
  • 過労やストレス回避

▶ 推奨経穴

  • 足三里 ( 脾胃を補い、免疫力向上 )
  • 中脘 ( 胃腸機能の強化 )
  • 肺兪、脾兪 ( 肺と脾を補う基本の兪穴 )

▶ 施術方針

  • 補法 ( 穏やかな補気の鍼 )
  • お灸との併用が有効 ( 特に足三里 )
気虚体質
気虚体質風邪をひきやすい・疲れやすい・声が小さい・元気がない
特徴免疫力が低く、外邪 ( ウイルスなど ) に侵されやすい
肺や脾の機能が低下しやすい
養生法早寝早起き、無理をしない
消化にやさしい食事 ( 雑炊、味噌汁、さつまいもなど )
過労やストレス回避
推奨経穴足三里 ( 脾胃を補い、免疫力向上 )
中脘 ( 胃腸機能の強化 )
肺兪、脾兪 ( 肺と脾を補う基本の兪穴 )
施術方針補法 ( 穏やかな補気の鍼 )
お灸との併用が有効 ( 特に足三里 )

陽虚体質

( 冷えやすい・下痢しやすい・寒がり・顔色が白い )

▶ 特徴

  • 体温が低く、寒邪により感染しやすい
  • 腎陽や脾陽の不足により免疫が低下

▶ 養生法

  • 温かい服装と足元の保温 ( 冷えは大敵 )
  • 生もの・冷たい飲食物は控える
  • 生姜湯、くるみ、山芋などで補陽

▶ 推奨経穴

  • 命門、関元、気海 ( 腎陽の補強 )
  • 大椎 ( 免疫調整 )
  • 三陰交 ( 全身の陽気を整える )

▶ 施術方針

  • 温補法 ( 温灸中心 )
  • 冷えの改善を第一に
陽虚体質
陽虚体質冷えやすい・下痢しやすい・寒がり・顔色が白い
特徴体温が低く、寒邪により感染しやすい
腎陽や脾陽の不足により免疫が低下
養生法温かい服装と足元の保温 ( 冷えは大敵 )
生もの・冷たい飲食物は控える
生姜湯、くるみ、山芋などで補陽
推奨経穴命門、関元、気海 ( 腎陽の補強 )
大椎 ( 免疫調整 )
三陰交 ( 全身の陽気を整える )
施術方針温補法 ( 温灸中心 )
冷えの改善を第一に

陽盛体質 ( 実熱タイプ )

( 顔が赤い・のぼせやすい・便秘・イライラ・発熱傾向 )

▶ 特徴

  • 感染症にかかっても発熱や発疹が強く出る傾向
  • 「熱邪」が強い

▶ 養生法

  • 辛いもの・油っぽいものは避ける
  • 気持ちを落ち着かせるような活動 ( 書道、音楽など )
  • 菊花茶、緑豆、ハトムギなどで清熱

▶ 推奨経穴

  • 曲池、合谷、大椎 ( 清熱解表 )
  • 太衝 ( 肝火を下げる )

▶ 施術方針

  • 瀉法 ( 熱を下げる調整 )
  • 軽刺で気の流れを整える
陽盛体質 ( 実熱タイプ )
陽盛体質
( 実熱タイプ )
顔が赤い・のぼせやすい・便秘・イライラ・発熱傾向
特徴感染症にかかっても発熱や発疹が強く出る傾向
「熱邪」が強い
養生法辛いもの・油っぽいものは避ける
気持ちを落ち着かせるような活動 ( 書道、音楽など )
菊花茶、緑豆、ハトムギなどで清熱
推奨経穴曲池、合谷、大椎 ( 清熱解表 )
太衝 ( 肝火を下げる )
施術方針瀉法 ( 熱を下げる調整 )
軽刺で気の流れを整える

痰湿体質

( 体が重だるい・むくみやすい・湿気が苦手・舌苔が厚い )

▶ 特徴

  • 湿邪が体に溜まりやすく、免疫反応が鈍くなる
  • 回復が遅い傾向がある

▶ 養生法

  • 甘いもの・乳製品を控える
  • 湿気を避け、除湿器や乾布摩擦など活用
  • 緑茶、はとむぎ茶、冬瓜などで利湿

▶ 推奨経穴

  • 豊隆 ( 痰の排出 )
  • 陰陵泉、脾兪 ( 水湿の代謝 )
  • 中脘 ( 脾胃の調整 )

▶ 施術方針

  • 活法と補瀉のバランス
  • 担湿を促し、気機の流れを改善
痰湿体質
痰湿体質体が重だるい・むくみやすい・湿気が苦手・舌苔が厚い
特徴湿邪が体に溜まりやすく、免疫反応が鈍くなる
回復が遅い傾向がある
養生法甘いもの・乳製品を控える
湿気を避け、除湿器や乾布摩擦など活用
緑茶、はとむぎ茶、冬瓜などで利湿
推奨経穴豊隆 ( 痰の排出 )
陰陵泉、脾兪 ( 水湿の代謝 )
中脘 ( 脾胃の調整 )
施術方針活法と補瀉のバランス
担湿を促し、気機の流れを改善

気滞体質

( ストレスに弱い・ため息・月経不順・イライラ )

▶ 特徴

  • ストレスで免疫バランスが崩れやすく、発症や悪化のトリガーに
  • 肝気鬱結 → 免疫低下

▶ 養生法

  • 深呼吸、太極拳、軽いウォーキング
  • ハーブティー ( カモミール、ラベンダーなど )
  • 香味野菜 ( セロリ、春菊 ) で巡り改善

▶ 推奨経穴

  • 太衝、内関、肝兪 ( 肝の疏泄機能を回復 )
  • 百会、神門 ( 精神安定 )

▶ 施術方針

  • 疏肝理気
  • 精神的サポートも含めた施術設計
気滞体質
気滞体質ストレスに弱い・ため息・月経不順・イライラ
特徴ストレスで免疫バランスが崩れやすく、発症や悪化のトリガーに
肝気鬱結 → 免疫低下
養生法深呼吸、太極拳、軽いウォーキング
ハーブティー ( カモミール、ラベンダーなど )
香味野菜 ( セロリ、春菊 ) で巡り改善
推奨経穴太衝、内関、肝兪 ( 肝の疏泄機能を回復 )
百会、神門 ( 精神安定 )
施術方針疏肝理気
精神的サポートも含めた施術設計

正常体質 ( バランス型 )

▶ 方針

  • 日常の調整で未病を防ぐ
  • 定期的な養生鍼灸 ( 月1〜2回 )
  • 季節や流行に応じたツボ選定
正常体質 ( バランス型 )
方針日常の調整で未病を防ぐ
定期的な養生鍼灸 ( 月1〜2回 )
季節や流行に応じたツボ選定

補足:予防的な灸治療

  • 小児の場合:てい鍼や擦過鍼 ( 無痛 ) を用いて安心感を与える
  • 大人の場合:三陰交や足三里への週1回のお灸は、体質強化+感染予防に非常に有効
補足:予防的な灸治療
小児の場合てい鍼や擦過鍼 ( 無痛 ) を用いて安心感を与える
大人の場合三陰交や足三里への週1回のお灸は、体質強化+感染予防に非常に有効

まとめ:体質別 予防戦略一覧

体質タイプ主な問題養生ツボ例施術方針
気虚抵抗力低下補気食、睡眠足三里、中脘補法、お灸
陽虚冷え・免疫低下温活、温食命門、気海温補、お灸
陽盛熱邪・炎症清熱・鎮静曲池、太衝瀉法
痰湿水分代謝不良利湿食豊隆、陰陵泉活法・補瀉
気滞ストレス反応リラックス太衝、百会疏肝理気
正常季節の変化対応体調管理足三里、合谷定期調整

最後に

お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。

この記事のタイトルとURLをコピーする
Sponsored Link

\ SNSでシェアしよう! /

元気の羅針盤の注目記事を受け取ろう

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

元気の羅針盤の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!
Sponsored Link

フォトライター紹介 フォトライター一覧

金井 進

金井 進

元気の羅針盤編集長。
ホリス治療院院長、はり師、灸師 ( 国家資格 )。

1994年よりホリス治療院開業。
鍼灸、カイロプラクティック、フィジカルセラピーを融合した独自の治療体系で日夜、患者さんと向き合っています。

30年以上にわたる鍼灸臨床のなかで培った知識と経験をもとに、あなたの困った問題を解決できるような確かな情報をお届けしたいと思っています。

あなたの喜びの声を聞くことほど、私達の仕事に「情熱」と「やりがい」を与えてくれるものはありません。
いいこと・悪いこと、どんなことでも結構です。
是非、あなたの声をお聞かせ下さい。

この人が書いた記事  記事一覧

  • リンゴ病とは?<子ども・大人・妊婦が知っておきたい症状・感染経路・対策と鍼灸・体質別予防法>

  • リンゴ病:鍼灸医学的な体質別予防対策

  • リンゴ病:保育園・学校での感染対応

  • 【質問】熱中症・日射病・熱射病の違いを西洋医学と鍼灸から解明!<応急処置と食事・水分補給のコツも紹介>

関連記事

  • 【質問】入れ歯にすると喋りにくくなるのはなんで?

  • 止められない:中毒・依存症

  • ぎっくり腰 ( 急性腰痛症 ) とは

  • ガンとは

  • 焦点を合わせるエクササイズ

  • 百日咳が大流行中<百日咳の症状や治療法・鍼灸治療的アプローチについて解説>