【質問】デブ菌・痩せ菌って何？
Contents
患者さまからの質問
一時期「デブ菌」や「痩せ菌」という言葉が話題になりました。
『デブ菌を減らして、痩せ菌を増やす』というダイエット。
そういう菌があるのですか？
もしあるとしたら、自分で増やすなどコントロールできるのですか？
腸内細菌のバランスに関連する俗称
「デブ菌」と「痩せ菌」という言葉は、腸内細菌のバランスに関連する俗称です。
腸内細菌には、肥満に関連する菌 ( デブ菌 ) と、健康的な体重維持に関連する菌 ( 痩せ菌 ) があります。
これらの菌のバランスを調整することが、体重管理や健康に影響を与えるとされています。
デブ菌 ( 肥満に関連する腸内細菌 ) の例
デブ菌 ( 肥満に関連する細菌 )
ファーミキューテス門 ( Firmicutes )
| ファーミキューテス門 ( Firmicutes ) |
| エネルギーの抽出効率が高いため、これらの菌が多いとエネルギーの吸収率が上がり、体重増加に繋がるとされています。 |
ファーミキューテスは、エネルギーの抽出効率が高いため、これらの菌が多いとエネルギーの吸収率が上がり、体重増加に繋がるとされています。
クロストリジウム属 ( Clostridium )
| クロストリジウム属 ( Clostridium ) |
| 特定のクロストリジウム種は、炎症を引き起こし、肥満やメタボリックシンドロームと関連しています。 |
特定のクロストリジウム種は、炎症を引き起こし、肥満やメタボリックシンドロームと関連しています。
バクテロイデス門 ( Bacteroidetes )
| バクテロイデス門 ( Bacteroidetes ) |
| ファーミキューテスとは対照的に、エネルギーの吸収を抑える働きがあり、痩せた人に多く見られる菌です。 |
バクテロイデスは、ファーミキューテスとは対照的に、エネルギーの吸収を抑える働きがあり、痩せた人に多く見られる菌です。
アッカーマンシア・ムシニフィラ ( Akkermansia muciniphila )
| アッカーマンシア・ムシニフィラ ( Akkermansia muciniphila ) |
| この細菌は腸内粘膜の健康を維持し、腸内バリアを強化することで、炎症を抑え、体重管理に役立つとされています。 |
この細菌は腸内粘膜の健康を維持し、腸内バリアを強化することで、炎症を抑え、体重管理に役立つとされています。
ビフィズス菌 ( Bifidobacterium )
| ビフィズス菌 ( Bifidobacterium ) |
| ビフィズス菌は消化を助け、腸内の健康をサポートすることで、体重管理に寄与します。 |
ビフィズス菌は消化を助け、腸内の健康をサポートすることで、体重管理に寄与します。
デブ菌を減らして痩せ菌を増やすための方法
食事の改善
| 食事の改善 |
| 発酵食品を摂取する |
| 食物繊維を多く摂る |
| 低糖質・低脂肪の食事 |
- 発酵食品を摂取する
- 食物繊維を多く摂る
- 低糖質・低脂肪の食事
定期的な運動
| 定期的な運動 |
| 運動は腸内フローラの多様性を増やし、健康的なバクテリアの割合を高めるのに役立つ。 |
| 特に有酸素運動が効果的とされている。 |
運動は腸内フローラの多様性を増やし、健康的なバクテリアの割合を高めるのに役立ちます。
特に有酸素運動が効果的とされています。
ストレス管理
| ストレス管理 |
| ストレスは腸内環境に悪影響を及ぼすため、ストレス管理法を取り入れることが重要。 |
ストレスは腸内環境に悪影響を及ぼすため、ストレス管理法を取り入れることが重要です。
十分な睡眠
| 十分な睡眠 |
| 十分な睡眠は免疫システムと腸内環境の健康に寄与する。 |
十分な睡眠は免疫システムと腸内環境の健康に寄与します。
抗生物質の使用を控える
| 抗生物質の使用を控える |
| 抗生物質は有害な細菌だけでなく、有益な細菌も殺してしまう。 |
抗生物質は有害な細菌だけでなく、有益な細菌も殺してしまいます。
プロバイオティクスサプリメント
| プロバイオティクスサプリメント |
| 特定のプロバイオティクスサプリメントを摂取することで、痩せ菌の割合を増やす手助けになる場合がある。 |
特定のプロバイオティクスサプリメントを摂取することで、痩せ菌の割合を増やす手助けになる場合があります。
腸内フローラのバランスの重要性
腸内フローラは非常に多様で、バランスが重要です。
一つの菌が多すぎたり少なすぎたりすることが問題になることがあります。
したがって「デブ菌を減らし、痩せ菌を増やす」という考え方は、具体的な菌の種類だけでなく、全体的なバランスを取ることが重要です。
やっぱり腸内環境は大切
腸内環境と健康は密接に関連しています。
腸内環境が整っていると、消化吸収がスムーズになり、免疫機能が向上し、精神的な健康も保たれます。
また、腸内環境や、腸の働きが「第2の脳」と言われます。
腸と脳が密接に関連し合い、相互に影響を及ぼすためです。
この関係は「腸脳相関 ( Gut-Brain Axis ) 」と呼ばれ、腸内の健康が脳の機能や精神的な健康に大きな影響を与えることが分かっています。
腸内環境を整える生活習慣にしたいものです。
最後に
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