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夜間低血糖とは?

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夜間低血糖

■ 定義

  • 夜間睡眠中 ( 特に午前2時〜4時 ) に生じる血糖値の異常な低下 ( ≦70mg/dL )
  • 自覚症状がないことも多く、発見が遅れがち。

夜間低血糖のメカニズム ( 分子生物学的解釈 )

■ 血糖の維持には以下が必要

要素機能
肝臓のグリコーゲン分解グルカゴンやアドレナリンにより促進される
糖新生 ( 主に肝臓 ) アミノ酸・乳酸・グリセロールから糖をつくる
副腎皮質ホルモン
( コルチゾール )
糖新生を促進
交感神経刺激
( アドレナリン )
筋肉緊張・心拍増加・血糖上昇を促すが、過剰分泌で覚醒や歯ぎしりを引き起こす

■ 夜間低血糖が起きるとどうなる?

  1. 低血糖により脳がエネルギー不足 ( 特に大脳皮質 )
  2. 交感神経が活性化 → アドレナリン放出
  3. アドレナリンが血糖を上げようとする
  4. 副作用として:
    1. 心拍上昇
    2. 筋緊張亢進
    3. 悪夢、寝汗、歯ぎしり、食いしばり、寝違え
    4. 中途覚醒

栄養学的観点:夜間低血糖になりやすい生活習慣

リスク習慣説明
夕食が早すぎる
( 17時台 )
就寝までの時間が長くなり、肝グリコーゲンが枯渇
極端な糖質制限血糖維持に必要なグルコース供給源が不足
アルコールの摂取肝臓がアルコール処理を優先し、糖新生が妨げられる
カフェイン過剰睡眠が浅くなり、血糖コントロールが乱れる

鍼灸医学的解釈

■ 夜間低血糖は「陰虚火旺」「肝火上炎」に対応

  • 陰 ( 血液・体液・栄養 ) が足りないことで、夜間に陽 ( 交感神経・熱・緊張 ) が過剰に。
  • これが筋肉や顎部の異常緊張・目覚め・悪夢・夢精・寝汗に。

■ 対応する経絡とツボ

  • 腎陰虚に対応:太渓、照海
  • 肝火の抑制:太衝、行間
  • 気血を補う:三陰交、脾兪

診断法とセルフチェック

■ 医療機関での検査

  • CGM ( 持続血糖測定 ) による夜間モニタリング
  • 早朝空腹時の血糖値
  • インスリン、Cペプチド、グルカゴン、コルチゾール測定

■ 自宅でのセルフチェック

下記のチェックリストを参照ください。

夜間低血糖セルフチェックリスト ( Yes / No )

質問YesNo
① 朝起きたとき、強い空腹感がある ( 食欲が異常に強い )
② 朝起きたとき、手が震える・冷や汗が出ることがある
③ 睡眠中に歯ぎしりや食いしばりを指摘されたことがある
④ 寝起きに顎や首、肩がこっている/痛い
⑤ 夜中に悪夢や怖い夢で目が覚めることがある
⑥ **中途覚醒 ( 夜に何度も目が覚める ) **がある
寝汗をよくかく ( 以外でも )
⑧ 睡眠時間は取れているのに、朝の目覚めが悪い・疲れが残る
⑨ 夕食を**低糖質食 ( 糖質10g以下 ) **で済ませることが多い
⑩ 就寝前に空腹を感じるのに、何も食べずに寝ることが多い
糖質制限やファスティングを継続している
⑫ 寝る前にアルコールを飲むことが多い

判定の目安

  • Yes が3〜4個以上:▶ 夜間低血糖の可能性があります。夕食や就寝前の栄養バランスを見直しましょう。
  • Yes が6個以上:▶ 典型的な夜間低血糖のリスクが高い状態です。ナイトスナック導入や、血糖・自律神経のチェック、必要なら専門医への相談を検討してください。
  • Yes が8個以上 + 歯ぎしり・顎のこわばり・悪夢がある方:▶ 睡眠中の交感神経過活動+血糖不安定状態の可能性が非常に高いです。鍼灸や副交感神経優位のアプローチを組み合わせて体質改善もおすすめです。
Yesが3〜4個以上夜間低血糖の可能性があります。
夕食や就寝前の栄養バランスを見直しましょう。
Yesが6個以上典型的な夜間低血糖のリスクが高い状態です。
ナイトスナック導入や、血糖・自律神経のチェックを。
必要なら専門医への相談を検討してください。
Yesが8個以上 + 歯ぎしり・顎のこわばり・悪夢がある方 睡眠中の交感神経過活動+血糖不安定状態の可能性が非常に高いです。
鍼灸や副交感神経優位のアプローチを組み合わせて体質改善もおすすめです。

補足アドバイス

  • 寝る30分前に「少量の糖質 + 脂質」のスナック ( 例:焼き芋 + くるみ ) を取り入れるだけでも症状が改善することがあります。
  • 「夜間低血糖」は**眠っている間の“隠れストレス”**のようなもの。無意識のうちに体は緊張しています。

最後に

お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。

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金井 進

金井 進

元気の羅針盤編集長。
ホリス治療院院長、はり師、灸師 ( 国家資格 )。

1994年よりホリス治療院開業。
鍼灸、カイロプラクティック、フィジカルセラピーを融合した独自の治療体系で日夜、患者さんと向き合っています。

30年以上にわたる鍼灸臨床のなかで培った知識と経験をもとに、あなたの困った問題を解決できるような確かな情報をお届けしたいと思っています。

あなたの喜びの声を聞くことほど、私達の仕事に「情熱」と「やりがい」を与えてくれるものはありません。
いいこと・悪いこと、どんなことでも結構です。
是非、あなたの声をお聞かせ下さい。

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