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なぜ、リオパラリンピック選手は安楽死発言したか?<医療大麻の可能性>

ライフスタイル 特集と症状・病気
この記事は約 6 分で読めます。
  • 「パラリンピックが終わったら、安楽死を考えている」金メダリスト、病と戦う苦しみを明かす。
  • 『パラリンピックが終わったら、安楽死も考えている」笑顔の裏に隠された病との闘い。
  • 「安楽死」リオ、パラリンピックに出場した車椅子スプリント選手が終了後に人生を引退すると告白。

2016年に行われたリオデジャネイロパラリンピックに出場した選手の発言です。

車いすスプリント選手であるベルギーのヴェルヴォート ( Marieke Vervoort ) 選手。

2016年9月10日に行われた、車いす400メートル女子で銀メダルを獲得後会見を開き「まだ、その時期ではない。」と訂正会見をしました。

そこで、彼女はなぜ安楽死の発言をしたのか?

そして、進行性の難病やガンなどの末期の病気で苦痛に耐えている患者さんに寄り添って、痛みを緩和する疼痛管理としての医療大麻の可能性を考えたいと思います。

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安楽死って何?

安楽死とは、厳格な基準によって、第3者 ( 主に医師 ) が、患者さんの生命を短縮する行為のことです。

その厳格な基準とは、日本では2つの判例がありますが、1995年の東海大安楽死事件と呼ばれる横浜地裁の判決を紹介します。

厳格な基準4条件
耐え難い肉体的苦痛に苦しんでいる
死が避けられず、死期が迫っている
肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし、ほかに代替手段がない
生命の短縮を承認する患者さんの明示の意思表示がある
  • 耐え難い肉体的苦痛に苦しんでいる
  • 死が避けられず、死期が迫っている
  • 肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし、ほかに代替手段がない
  • 生命の短縮を承認する患者さんの明示の意思表示がある

という4条件です。

尊厳死って何?

安楽死と尊厳死を混同しやすいので、以下に尊厳死の基準をやはり過去の判例から紹介します。

尊厳死の基準3条件
治癒不可能な病気に侵され、回復の見込みがなく、末期状態にある
治癒行為の中止を求める患者本人の意思表示
または家族による患者本人の意思の推定がある
自然の死を迎えさせる目的に沿った決定である
  • 治癒不可能な病気に侵され、回復の見込みがなく、末期状態にある
  • 治癒行為の中止を求める患者本人の意思表示か、家族による患者本人の意思の推定がある
  • 自然の死を迎えさせる目的に沿った決定である

という3条件を満たしたもので、尊厳死とは「治療行為の中止のこと」と言えます。

安楽死を認めている国

スイス、アメリカ ( オレゴン州、ワシントン州、モンタナ州、バーモント州、ニューメキシコ州、カルフォルニア州 ) 、オランダ、ベルギーなど。

ヴェルヴォート選手のベルギーでは、毎年1,500人以上で、死亡者全体の2%が安楽死です。

なぜ、ヴェルヴォート選手は安楽死の申請許可を得ていることを発表したのか?

ヴェルヴォート選手は、14歳で発症した進行性の病気で、脊髄が傷つき、両足が動かない症状が重く、激痛や発作に襲われ、1晩に10分程度しか寝れないこともあることを激白しました。

ヴェルヴォート選手は、2008年に3人の医師の判断など、合法的な手続きで申請許可を準備したようです。

そして

「耐えられないと感じたら、自分で決められる。許可証の存在は私に安らぎをもたらした。」

「重い病気にかかっている人にとって、安楽死という選択肢が心の平穏を与えている面があることを知ってもらいたい。」

とも話しています。

安楽死について、自分だったら……、大切な家族だったら……と自分事として考えるきっかけとして、ヴェルヴォート選手は、発言・公表したのではないでしょうか?

さて、勇気あるヴェルヴォート選手の発言を受けて、解決できない病気、難病での苦痛に注目していきたいと思います。

解決できない病気・難病や痛みがたくさんあることを知ろう

遺伝子の解明など様々な医療トピックスが話題に上がりますが、まだまだ解明できていない病気が多いのが現実です。

難病研究の対象とする病気の数は、数百にも及びます。

日本において、その難病のわずか56疾患が特定疾患治療研究事業の対象になっています。

特定疾患治療研究事業の対象
難病のわずか56疾患
対象者は78万人を超えている

その対象者は78万人を超えています。

また、指定難病と呼びばれる難病があり、平成27年から306疾患が対象となっています。

指定難病
平成27年から306疾患が対象
対象者は約150万人もいる

この指定難病患者さんは、約150万人もいます。

この他にも患者さんが少なかったり、診断基準が定められていない疾患もありますから、本当にまだまだ分からない、解決できない病気、難病がたくさんあります。

これは、それだけ多くの患者さんが苦しんでいることになります。

中には、ヴェルヴォート選手のように進行性で、激痛に苦しんでいる患者さんも多くいらっしゃいます。

せめて、痛みだけでも和らげたい

難病の解決には、多くの研究と日数・時間がかかります。

その間にも、患者さんは日々、苦しんでいます。

特に日本においては、患者さんの痛み・苦しみに鈍感と言える現実があります。

患者さんの痛みに敏感になり、少しでも和らげる方法をすべて行えるように考えることはできないのでしょうか?

日本の麻文化と医療大麻について

日本と麻の関係は、縄文時代から始まり、現代まで続いています。

身近な麻といえば、神社のしめ縄ですね。

まとめ

なぜ、リオパラリンピック選手は安楽死発言したか?<医療大麻の可能性>」は、いかがでしたか?

難病に苦しむ患者さんの1日も早い回復を祈ってやみません。

現実問題として、「今」の痛みや苦痛に目を向け、少しでも和らげることを考えると医療大麻の解禁は第1選択になると思うのです。

また、避けることができる病気にならない食事法が気になるなら、こちらもチェックして下さいね。

最後に

お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。

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金井 進

金井 進

元気の羅針盤編集長。
ホリス治療院院長、はり師、灸師 ( 国家資格 )。

1994年よりホリス治療院開業。
鍼灸、カイロプラクティック、フィジカルセラピーを融合した独自の治療体系で日夜、患者さんと向き合っています。

30年以上にわたる鍼灸臨床のなかで培った知識と経験をもとに、あなたの困った問題を解決できるような確かな情報をお届けしたいと思っています。

あなたの喜びの声を聞くことほど、私達の仕事に「情熱」と「やりがい」を与えてくれるものはありません。
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