アドラー先生!子どもは褒めて伸ばす?褒めない?どっち?

- 子どもは、褒めて伸ばすのがよい?
- 子どもは、褒めてはいけない?
あなたは、子どもの褒め方で悩んだことはないですか?
アドラー心理学での考え方をご紹介しながら、子どもを伸ばす褒め方をお伝えします。
Contents
アドラー心理学って何?
オーストリア出身で、フロイトの共同研究者でもあった心理学者である精神科医、アルフレッド・アドラー ( 1870~1937年 ) が創始し、発展してきた心理学の一体系です。
個人心理学と呼ばれることもありますが、日本ではアドラー心理学として有名です。
褒めてはいけない!?
あなたは、こんな話を聞いたことがありますか?
朝、子ども ( 幼稚園児 ) にパジャマから洋服へ1人でお着替えをしてほしい。
お子さんが1人で着替えることができる度に
「○○ちゃん、1人でお着替えができたの~すごいね。」
「えらいね~、よくできたね~。」
って、褒めて育てることを実践しているママさん。
実は、ママが見ていないと、1人で着替えない。
しかし、ママが見ていると、1人でお着替えができる。
特に忙しいときに、1人で着替えないので、ほとほと困っている……。
これは、アドラー先生が言うように、1人で着替えたことを褒めてくれるママがいないと着替えない。
つまり、褒めてくれる人がいないと何もしない子どもに育ってしまう。
だから、褒めてはいけない!
という流れで紹介されるお話です。
ほめるな!
今の若者は、しかるとすぐに落ち込んだり、逆切れしたりと、しかられることになれていない……。
と言う話を聞いたことはありませんか?
これは、1990年代からムーブメントになった「褒めて伸ばす教育」が、もたらした結果だとする大学の先生もいます。
これもアドラー先生の言うとおり、褒めない・評価しない人を敵視するようになるということなのでしょうか?
ほめてはいけない……?
ではどうすればよいのでしょうか?
「子どもの着替え」の例でみてみましょう。
子ども:「ママ~、着替えたよ~。」
ママ:「もう年長さんなんだから、着替えが出来て当たり前でしょ。」
子ども:「ママ~、お着替え出来たよ~。」
ママ:「襟が曲がっているでしょ。もっとキチンとしなさい。」
って、言われ続けたら、どうでしょうか?
想像しただけで、ゾッとするのは、私だけではないのではないでしょうか?
やっぱり褒めたいですよね
着替えが出来たことを褒めると、褒める人がいないと着替えない……。
これは、着替えることが出来た!という結果を褒めているから、褒める人がいないと行動しないのです。
ですから、丁寧に表現すると「結果を褒めるな!」なんです。
他人の役に立つ喜びを教える
アドラー先生はこんなことも言っています。
では、子どもに感謝される喜び、他人の役に立つ喜びを体験できるように、声かけをするには、どうしたらよいのでしょうか?
先ほどの「子どもの着替え」の例で考えてみます。
子ども:「ママ~、お着替え出来たよ~。」
ママ:「○○ちゃん、1人で着替えてくれたの~、ありがとう。ママ忙しかったから助かったわ。」
1人で着替えない子どもに向かって、こんな風に声かけをしたら、どうでしょうか?
「ママは忙しいから、1人で着替えてくれると助かるわ」
子どもは「1人で着替えると大好きなママが助かる」喜ぶということが分かり、貢献を繰り返す、つまり一人でお着替えをするようになるような気がしませんか?
自分が喜こぶことも大切
この「他人を喜ばす」、貢献の喜びにも、実は落とし穴があります。
それは、自己犠牲の上に他人を喜ばそうとする人が意外と多いのです。
自分は嫌だけど | ママを喜ばせる ( 役に立つ ) ために | ○○をする |
自分は嫌だけど | 友達を喜ばせる ( 役に立つ ) ために | ○○をする |
自分は嫌だけど | 先生を喜ばせる ( 役に立つ ) ために | ○○をする |
- 自分は嫌だけど、ママを喜ばす ( 役に立つ ) ために、○○をする!
- 自分は嫌だけど、友達を喜ばす ( 役に立つ ) ために、○○をする!
- 自分は嫌だけど、先生を喜ばす ( 役に立つ ) ために、○○をする!
って、何だか読んでいるだけで、暗くなりませんか?
そうなんです。
「自分が我慢すれば周りが喜ぶ」って、無理して、頑張っている人って本当に多いんです。
自分だけが我慢に我慢を重ねる |
↓ |
自分の中の何かが破裂 |
↓ |
バーンアウトしてしまう |
↓ |
うつ病など最悪の結果になる |
その結果、我慢に我慢を重ねて、自分の中の何かが破裂、バーンアウトしてしまい、うつ病など最悪の結果になってしまうこともあります。
自分が喜ぶことで、他人の役に立つことの喜びを導く声かけ

自分も喜び、他人に役立つ喜びを得るようになる声かけを考えてみましょう。
子ども:「ママ~、お着替え出来たよ~。」
ママ:「お着替え、がんばったわね~。ママ、忙しかったから助かったわ~。」
どうでしょうか?
もしかしたら、1人で着替えるというチャレンジを褒めることで、チャレンジ精神が身につくかもしれません。
もしかしたら、綺麗に着れたことや早く出来たことなど、上手になったこと、成長したことを褒めることで、成長や達成感を味わえるかもしれません。
あなたのお子さんが喜びと感じるポイントを見つけ、褒めることで、子どもは伸びると思うのです。
お子さんがどんなことに興味があり、どんなことを喜びと感じるのか?
幼稚園で友達と仲良く遊ぶのが好きなお子さん |
他人との関係を重要視、喜びと感じるのが強いかもしれません。 |
1人で黙々と一輪車に乗る練習をしているようなお子さん |
技術向上や工夫が好きなお子さんかもしれません。 |
いつもみんなの前で歌ったり、笑わせたり、脚光を浴びることが好きなようなお子さん |
ステータスが大切なお子さんかもしれません。 |
例えば、幼稚園で友達と仲良く遊ぶのが好きなお子さんは、他人との関係を重要視、喜びと感じるのが強いかもしれません。
例えば、1人で黙々と一輪車に乗る練習をしているようなら、技術向上や工夫が好きなお子さんかもしれません。
例えば、いつもみんなの前で歌ったり、笑わせたり、脚光を浴びることが好きなようなら、ステータスが大切なお子さんかもしれません。
あなたのお子さんが好きなこと、喜びと感じるポイントを見つけるように観察し、褒めて、子どもの才能を伸ばしたいものですね。
まとめ
「アドラー先生!子どもは褒めて伸ばす?褒めない?どっち?」はいかがだったでしょうか?
お子さんの年齢によってもほめ方や関わり方は変わると思うのですが、お子さんがどんなことに興味があり、集中しているのかをよく観察してみて下さいね。
また、子どもの叱り方にお悩みなら、こちらもチェックしてみて下さいね。
また、家づくりを考えている方は、こちらもチェックして下さいね。
最後に
お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。
