ガンとは

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細胞は生まれ変わっている
私たちの身体は、60兆とも70兆とも言われる細胞でできています。
その細胞の一つ一つは、生まれ変わり、入れ替わっています。
例えば、赤血球は、誕生してから約120日で入れ替わり、白血球は、約6時間でその半数が入れ替わっています。
私たちの身体は、同じように見えても、およそ1年くらいで殆どの細胞が生まれ変わっているんです。
細胞 ( 遺伝子 ) のコピーミス=ガン細胞
細胞が成長する、つまり分裂をして増殖する設計図が遺伝子です。
この遺伝子があるおかけで、胃の細胞は胃になり、肝臓の細胞は肝臓になります。
しかし、莫大な数の細胞のコピーをしていますので、中には遺伝子のコピーミスが起こります。
これが、ガン細胞ができてしまうことに関係していると考えられています。
ガンの発育する・広がる方向
ガンの発育する・広がる方向 |
①消化管の内腔に向かって発育・広がっているもの |
主としてポリープ状のもの |
②筋層へ向かって発育・広がっているもの |
潰瘍性病変を伴うもの |
③粘膜に沿うように発育・広がっているもの |
1.消化管の内腔に向かって発育・広がっているもの
- 主としてポリープ状のもの
2.筋層へ向かって発育・広がっているもの
- 潰瘍性病変を伴うもの
3.粘膜に沿うように発育・広がっているもの
昔は |
↓ |
①消化管の内腔に向かうもの ②筋層へ向かうもの |
↓ |
①と②はレントゲン検査で発見されやすいため、早期癌のほとんどを占めていた。 |
↓ |
近年はレントゲン写真技術や他の検査技術が進化した |
↓ |
③粘膜に沿うような浅い病変も見つかるようになっている。 |
昔は、①の消化管の内腔に向かうものと、②の筋層へ向かうものは、レントゲン検査で発見されやすいため、早期癌のほとんどを占めていました。
しかし、近年はレントゲン写真技術や他の検査技術が進化したために、③の粘膜に沿うような浅い病変も見つかるようになっています。
早期ガンとは?
早期ガンとは、ガン細胞ができてから早い時期=初期と考えてしまいますが、実は「ガン細胞の広がり方」で決定します。
早期ガン | |
m癌 | 粘膜筋板を超えず粘膜内にとどまっているもの |
sm癌 | 粘膜下に浸潤していても固有筋層に達していないもの |
粘膜筋板を超えず粘膜内にとどまっているものを「m癌」、粘膜下に浸潤していても固有筋層に達していないものを「sm癌」で、それらを早期ガンと呼びます。
進行ガンとは?
進行ガン |
粘膜内にとどまらず、固有筋層に達しているもの |
粘膜内にとどまらず、固有筋層に達しているものを進行ガンと定義しています。
ガンの転移する経路は?
リンパ行性転移
リンパ行性転移 | |
リンパ節転移 | |
リンパ管浸潤 ( 浸潤:ガン細胞が周りに直接広がること ) など |
- リンパ節転移
- リンパ管浸潤 ( 浸潤:ガン細胞が周りに直接広がること ) etc
血行性転移
血行性転移 |
肝転移 |
肺転移 |
骨転移 |
脳転移など |
- 肝転移
- 肺転移
- 骨転移
- 脳転移etc
その他
その他 |
播種性転移 |
ガン性腹膜炎 |
管腔内転移 |
播種性転移、ガン性腹膜炎、管腔内転移があります。
早期ガンは予後良好か? ( 治りやすいのか? )
予後 |
病気がたどる経過と結果のこと。 |
予後とは、病気がたどる経過と結果の事を言います。
つまり、その病気がどうなるのかを予想できるか?ということです。
早期ガンと言われたら、予後良好……治りやすい……と考えやすいのですが、実は、消化器 ( 十二指腸 ) の早期ガンはガン細胞が成長している向き、広がりによって決まるために、予後良好、治りやすいとは言いにくいのです。
確かに早期ガンの中でも粘膜筋板を超えていない粘膜内膜ガン ( m癌 ) であれば手術で取り除ける可能性が高いのですが、広く成長しているものもあります。
また、粘膜下層には、血管やリンパ管がたくさんありますので、粘膜筋板を超えた「sm癌」の場合、リンパ節転移や血行性の転移の可能性が高くなります。
最後に
お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。
