乳癌手術後のリハビリ法、自己検査法、症状、ステージ、転移と治療法
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近年、小林真央さん、北斗昌さんをはじめ、有名人の方が闘病記をブログで発表するなど、注目を集めている乳癌!
ハリウッドでもアンジェリーナジョリーさんが、乳癌予防のために乳房の全摘出をしたことが大きな話題になったのを覚えている方もいらっしゃると思います。
女性の12人に1人が罹ると言われている乳癌・・・
ここ10年で乳癌にかかる女性は、6割以上も急増しています。
そんな乳癌について、詳しくお話ししていきます。
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Contents
乳癌にかかりやすい人は?
- 40歳以上の女性
- 未婚
- 出産経験がない、もしくは少ない
- 初めての出産が30歳~35歳
- 初潮が早かった
- 閉経が遅い
- 肥満気味
- 肉類が好き
- 大都市に住んでいる
- 家族に乳癌になった人がいる
- 片方の乳房が乳癌になった
などの人が、統計的に乳癌にかかりやすいと言われています。
乳癌の症状
癌は、何といっても早期に発見することが大切です。
しかし、乳癌は、かなり進行しても、食欲がなくなったり、体重減少やお通じの変化、痛みなどの症状はありません。
乳癌のセルフチェック法(自己検査法)
乳癌は、自覚症状がなく早期の段階で見逃さないためにも、自分で月に1回程度は、チェックするようにしましょう。
乳癌のできやすい部位は、乳房を4分割して、上部外側が43%。上部内側が24%、そして、下部外側が15%、下部内側が8%、そして乳頭周辺の中央が6%となっています。(論文により、乳癌の発生部位は、多少差異があります。)
“えくぼ現象”と呼ばれる乳房の皮膚にくぼみやひきつれが起きることがあります。これは、癌が大きくなって、皮膚を引き込むためにできます。
そこで、乳房にえくぼ状のへこみができていないか?鏡でのチェックをします。
- 両手を下げた状態で真っすぐに立ち、乳房の形を鏡に写して、へこみやひきつれがないかを確認します。
- 次に両手を挙げて、同じように乳房の形をチェックしましょう。
そして、乳房を触り、しこりを探すようにします。
人差し指から小指までの4本の指をそろえて伸ばし、指のお腹で乳房全体をなでるように触ります。
入浴の際に、せっけんなどで指を滑りやすくして行うのがコツです。
乳癌の原因
ハッキリした原因は分かっていません。
しかし、統計的に肥満と初潮、出産や閉経などの女性ホルモンとの関係があることが示唆されています。
特に近年、乳癌患者さんが急増していることから、環境ホルモンや食生活(乳製品や肉食)が大きく影響をしていると考えれています。
乳癌のステージ(臨床病期)
乳癌の進行度を、乳癌のしこりの大きさ、転移の有無、他臓器への転移などによって大きく5段階のステージ(臨床病期)に分けます。
ステージ0期
- 非浸潤癌(乳癌が乳腺にとどまっているもの)
ステージⅠ期
- しこりの大きさ:2㎝以下
- 転移:転移なし
ステージⅡa期
- しこりの大きさ:2㎝以下
- 転移:脇の下のリンパ節転移あり
または
- しこりの大きさ:2㎝~5㎝
- 転移:脇の下のリンパ節転移なし
ステージⅡb期
- しこりの大きさ:2㎝~5㎝
- 転移:脇の下のリンパ節転移あり
ステージⅢa期(局所進行性乳癌)
- しこりの大きさ:2㎝以下
- 転移:脇の下のリンパ節転移あり、リンパ節が癒着、周辺の組織に固定している
ステージⅢb期
- 転移:脇の下のリンパ節転移に関係なく、しこりが胸壁に固定しているか、皮膚からしこりが突出している、もしくは皮膚が変形している
ステージⅢc期
- 転移:脇の下と胸骨の内側の療法に転移があるあるいは、鎖骨の上下にあるリンパ節に転移がある
ステージⅣ期
- 遠い臓器に転移がる
乳癌のステージと予後・5年生存率
乳癌のステージ
|
5年生存率
(実測)
|
5年生存率
(相対)
|
乳癌ステージⅠ |
95.7%
|
98.8%
|
乳癌ステージⅡ
|
90.9%
|
93.8%
|
乳癌ステージⅢ
|
69.7%
|
72.1%
|
乳癌ステージⅣ
|
32.2%
|
33.3%
|
合計
|
86.2%
|
89.0%
|
出典元 がん研究振興財団より
乳癌のよくある転移
乳癌は、骨、肺、肝臓、脳に転移しやすい癌です。
骨への転移が最も多く、約30%で、最初に骨への転移が見つかります。
また再発乳癌では、50%以上の患者さんで骨に転移がみられます。
骨転移では、腰椎、胸椎、背骨、骨盤、肋骨、頭蓋骨、上腕骨、大たい骨が好発部位(よく転移する部位)です。
乳癌の治療法
乳癌の治療法は、外科手術が基本で、補助的に放射線療法、化学療法やホルモン療法が選択されます。
乳癌の外科手術の方法
定型的乳房切除術
数年前まで最も多く行われていた手術法で、乳房と共に脇の下のリンパ節や胸の筋肉も一緒に摘出する方法です。
乳房温存術式
癌が出来ている部分の局所的切除と、脇の下のリンパ節をとる腋窩郭清を行い、乳房の変形を少なくする手術法です。
ただし、早期の乳癌に限ります。
放射線治療
乳房温存術式を行った場合、局所的に手術するために、転移している可能性があります。そのため温存した乳房に放射線をかける一般的です。
放射線治療は、普通1ヶ月半くらいの期間行いますが、通院でも可能いです。
乳癌に対する手術方法の目安
ステージ
|
術式
|
切除部位
|
ステージⅠ
|
乳房温存手術
|
乳房部分切除、リンパ節郭清
|
オッケンクロス手術
|
大胸筋、小胸筋温存、リンパ節郭清
|
|
ステージⅡ
|
ペイティ手術
|
大胸筋温存、小胸筋切除、リンパ節郭清
|
大胸筋横切法
|
大胸筋横切後縫合、小胸筋温存、リンパ節郭清
|
|
ステージⅢ
|
定型的乳房切除術
|
大胸筋と小胸筋切除、リンパ節郭清
|
拡大乳房切除術
|
定型的乳切と胸骨旁リンパ節郭清
|
|
ステージⅣ
|
病状により異なる |
乳癌手術(乳房切除術)によって考えれる障害
乳房切除術を行うと、切除した側の肩関節機能が障害されやすいです。
腕(肩関節)を動かすときに痛みや動かしにくくなったりまします。
肩関節は、屈曲と伸展、外転と内転、外旋と内旋の3つの動きをします。
以下に乳癌手術(乳房切除術)で障害を受けやすい筋肉と神経を紹介します。
大胸筋
大胸筋は、主に上腕の水平方向の内転と外転に関係します。
大胸筋(一部の小胸筋)の運動神経は、上、中、下胸筋神経で、この神経が手術により傷つくと運動障害になることがあります。
また胸筋神経を切断すると大胸筋が委縮し、肋骨が変形し美容的に好ましくないので、可能な限り温存するようにします。
小胸筋
小胸筋は、肩甲骨の内転に関係します。
小胸筋を切除しでも他の筋肉が補ってくれますので、障害はほとんどありません。
肋間上腕神経
肋間上腕神経は、上腕内部の知覚神経で、この神経を切断することで、疼痛の発生を防ぐことが出来ます。しかし、温存した場合の方が、知覚異常が少ないという報告もあります。
乳癌手術(乳房切除術)後のリハビリテーション
手術方法や治り具合で異なりますが、、リハビリ(運動)をすることにより、症状を早く回復することが出来ます。
手術翌日から
指運動
じゃんけん(グーチョキパー)など、手の平を開いたり閉じたりしましょう。
肘の屈伸運動
肘を曲げたり伸ばしたりしましょう。
手術後2日目移行
腕の壁上り運動
壁に向かって立ち、両肘を曲げて手のひらで壁を触ります。
両手の指を使って、壁を這いあがるように腕を上げていきます。
振り子運動
腕を伸ばし、左右を前後に振ります。大きく腕が円を描くようにしましょう。
まとめ
「乳癌手術後のリハビリ法、自己検査法、症状、ステージ、転移、治療法」は、いかがだったでしょうか?
もしも、乳癌について興味があるなら、こちらもチェックして下さいね。
乳癌だけでなく、癌や様々な病気から遠ざかる食事法に興味があるようなら、こちらもチェックしてみて下さいね。
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