リウマチの痛み、症状、検査、治療から、鍼灸と漢方薬の代替医療の解説
あなたは、最近、
- 疲れやすい・・・
- 身体がだるい・・・
- 微熱が続く・・・
- 貧血でクラクラする・・・
- 食欲がない・・・
- 朝、関節がこわばる・・・
- 手や足の関節が腫れ、痛い・・・
などの症状はないですか?
もしかしたら、それは、慢性関節リウマチかもしれせん。
慢性関節リウマチは、膠原病の一種で関節の腫れや痛みを主症状とする全身の病気です。
30歳~50歳代半ばの女性に多くみられる慢性関節リウマチについてお話します。
慢性関節リウマチの症状
ごく初期は、
- 微熱
- 全身の疲労感
- 食欲不振
- 関節がときどき痛む
程度です。
初期のころになると、はっきりとした症状になってきます。
朝起きたときの関節のこわばり
起きてからしばらく時間がたったり、温めると動きやすくなります。
関節の痛み
また押しても痛みがあり、腫れることもあります。そして進行すると、同時に3ヶ所以上の関節が痛むことがあり、左右対称の関節が腫れるのが特徴です。
5~10年たつと、足の指をはじめ、全身の関節に症状が現れ、関節が変形してきます。
皮下結節
皮下結節とは、ひじ、膝、後頭部、指などの刺激を受けやすい部分にできる大豆くらいの小さな硬いしこりで、痛みはありません。
全身の症状
昔は、放置される場合もあり、死亡する例もあり、旧厚生省の難病指定されていました。
現在は、慢性関節リウマチは、難病指定疾患ではありません。
慢性関節リウマチの原因
女性に多くみられることから、性ホルモンが関係していると考える説もありますが、原因は分かっていません。
「自己免疫」という免疫の異常による病気だということは分かってきています。
しかし、外敵から身を守る免疫が、なぜ自分の関節(身体)を攻撃してしまうのかなど、詳しいことはこれからの研究を待たねばなりません。
慢性関節リウマチの検査と診断
- 1関節以上で臨床的に滑膜炎/関節の腫れを認める
- 滑膜炎の原因が他の疾患で説明ができない
■罹患関節
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スコア
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大関節1ヶ所
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0
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大関節2~10ヶ所
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1
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小関節1~3ヶ所
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2
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小関節4~10ヶ所
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3
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■血清学的検査
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リウマトイド因子陰性かつ抗CCP抗体陰性
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0
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いずれかが低値陽性
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2
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いずれかが高値陽性
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3
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■急性期反応物質
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CRP正常かつ赤沈正常
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0
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CRP、赤沈のいずれかが異常
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1
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■症状の持続
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6週未満
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0
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6週以上
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1
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※小関節:手指、足指、手関節など
血液検査によって分かるもの
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リウマトイド因子
体に異物が入るとつくられる免疫グロブリンに対する自己抗体。
-
血沈
赤血球の沈む速さ。炎症が進むほど速くなる。
-
CRP
C反応性タンパクのことで、炎症が強いほど多くなる。
慢性関節リウマチの画像診断
レントゲン検査などの画像診断で関節の状態を診ます。
慢性関節リウマチの治療
決め手となる治療薬はありません。
- 痛みを抑える
- 関節の変形を抑える
- 関節の機能を維持する
薬には、非ステロイド性抗炎症剤、抗リウマチ剤があります。
経口薬や座薬があり、時には湿布や塗布薬を使用することもあります。
この注射は、週に1回、6週間続けます。
そのほか、研究が進んでいますので、よく医師と相談して、生活しやすいようにしましょう。
慢性関節リウマチで取り入れたい代替医療
慢性関節リウマチに鍼灸治療を取り入れよう
- 神経痛…例えば坐骨神経痛など
- リウマチ…急性、慢性で各関節が腫れて痛むもの
- 腰痛症 …慢性の腰痛、ギックリ腰など
- 五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの
- 頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの
- 頚椎捻挫後遺症…頚の外傷、むちうち症など
その他これらに類似する疾患などです。
この中にある通り、慢性関節リウマチの鍼灸治療は、国も認めるものですので、是非鍼灸院の先生に相談したいものです。
全身性の病気であること、そして「自己免疫」疾患であることをよく理解し、免疫バランスを整える鍼灸治療であるかどうかを尋ねるようにしましょう。
慢性関節リウマチによく用いられる漢方薬
急性期で、関節に痛みと腫れがあるとき
- 越婢加朮湯
尿の出が少なく、むくみがあり、のどが乾きやすい人で、汗をかきやすい人によい。
- 麻杏薏甘湯
のぼせる傾向が少しあり、皮膚が乾燥し、ふけの出やすい人によい。
- 桂枝二越婢一湯
頭痛、発熱があり、肩などに寒気があり、汗をかきやすい人によい。
慢性期で、関節に痛みと腫れがあるとき
- 芍薬甘草湯
お腹の縦のライン、腹直筋が張って、押すと痛みがある人によい。
- 五積散
上半身がほてっているのに、下半身が冷えて痛い人によい。
- 四逆湯
手足がひどく冷えて痛む人によい。
運動で関節の機能を維持しよう
言い換えると、上手に生活をすることで、進行を遅らせ、痛みのない生活を続けられている人もたくさんいます。
そこで、取り入れたい運動をご紹介します。
しなやかな筋肉を保持、増強しましょう。
等張運動とは、関節を曲げ伸ばしする運動です。
- 等尺運動、関節を曲げた状態(動かさない)でグッと力を入れます。
- リラックス、パッと力を抜きます。
- 等張運動、ゆっくり関節をイッパイまで曲げ、イッパイまで伸ばします。
慣れてきたら、10秒くらい持続して力を入れて、パッと力を抜きます。
パッと力を抜くときには、関節だけでなく全身の力を抜く感じでリラックスしましょう。
このときに、出来る限り力を入れないで、リラックスして関節を動かします。
痛みがある場合は、痛みのない範囲で行い、5~10回行いましょう。
全身の関節でできますので、工夫してみてくださいね。
筋肉もつきますが、筋力アップというよりは、筋肉にたまっている乳酸などの疲労物質が代謝を助けることを主目的に考えます。
また緊張した筋肉がリラックスするのを助けますので、自律神経を整える働きも期待できます。
朝夕などに分けて行うようにしましょう。
まとめ
「リウマチの痛み、症状、検査、治療から、鍼灸、漢方薬の代替医療の解説」は、いかがだったでしょうか?
症状のない状態を“寛解”と呼びますが、寛解状態をいかに長く保つかってことが大切になります。
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