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子午流注【十二経絡 × 時間帯 × 西洋的解釈から養生ポイント】まで完全ガイド

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この記事は約 10 分で読めます。

サーカディアンリズム、体内時計という言葉をご存じでしょうか?

サーカディアンリズム ( 概日リズム ) とは、生物が約24時間周期で繰り返す生体リズムのことです。

健康を維持増進するためには、この生体リズムに則った生活習慣にすることが大切です。

自然に反した生活習慣よりも自然に沿った方が理にかなっていますものね。

前回の記事「朝ごはんが食べられません<西洋医学・鍼灸医学・栄養学の視点で詳しく解説>は、この生体リズムを中心に回答しました。

鍼灸医学では、この生体リズムを子午流注 ( しごるちゅう ) を呼び、重要な概念です。

西洋医学的にも研究が進み、体温や血圧、睡眠、ホルモン分泌などの調節が生体リズムに関わっていることが分かってきました。

健康には、あなたの適した生活習慣を見つけ実践することが重要なのですが、生活リズムを整えることって、分かっているようで分かっていないかもしれません。

あなたに適した誠克リズムを考えるためのヒントとして、子午流注を詳しく解説していきますね。

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Contents

【基本理論】十二経絡の「子午流注」とは?

  • 1日24時間を2時間ずつ12のブロックに分け、**その時間に最も活動が高まる臓腑 ( 経絡 ) **があるとされる
  • 各臓腑 ( 肺・心・胃・腎など ) が “エネルギーのピーク”を迎える時間帯
  • 各経絡には「気血」が巡り、対応する臓腑の働きが活性化する
十二経絡の「子午流注」
1日24時間を2時間ずつ12のブロックに分け、**その時間に最も活動が高まる臓腑 ( 経絡 ) **があるとされる
各臓腑 ( 肺・心・胃・腎など ) が “エネルギーのピーク”を迎える時間帯
各経絡には「気血」が巡り、対応する臓腑の働きが活性化する

これは現代医学でいう「体内時計 ( サーカディアンリズム ) 」「自律神経リズム」「ホルモンリズム」に通じます。

【一覧】十二経絡の時間帯 × 生理機能

まずは、表にまとめますね。

時間帯経絡器官・主な役割分子生物学的解釈例題で解説
3〜5時肺経呼吸・皮膚・免疫メラトニン低下 → コルチゾール上昇開始
肺胞換気上昇
花粉症の人が早朝に咳やくしゃみが出やすい
5〜7時大腸経排泄・皮膚副交感→交感神経へ切替、腸蠕動活性起床後すぐトイレに行きたくなる
7〜9時胃経消化・吸収ガストリン・ペプシン・胃酸分泌MAX朝ごはんに向いた時間帯
9〜11時脾経栄養運搬・血液生成血糖安定・インスリン反応良好時間帯この時間に仕事の集中力が上がる
11〜13時心経精神安定・循環心拍数UP・交感神経ピーク午後前に眠気が一瞬くる人も ( 副交感との交代 ) 
13〜15時小腸経栄養分別・吸収脳疲労時間帯、セロトニン下降昼食後の眠気、消化優先の時間帯
15〜17時膀胱経水分代謝・筋肉疲労排出腎臓で老廃物排出↑、利尿ホルモン↑コーヒーやお茶でトイレが近くなる
17〜19時腎経成長・老化・生殖メラトニン前駆体 ( セロトニン)生成 ↑有酸素運動に向く時間。代謝良好
19〜21時心包経精神安定・感情調節副交感神経優位に移行、睡眠ホルモン準備アロマ・音楽などでリラックスに最適
21〜23時三焦経ホルモン・水分調節成長ホルモン準備開始、肝臓がデトックスモードへ夜更かしすると肝の働きが乱れる
23〜1時胆経意志・消化酵素分泌自律神経沈静、胆汁分泌と胆のう修復遅くまで起きてると消化力が落ちる
1〜3時肝経解毒・血の蓄え・怒りの処理グルタチオン、SODなど解毒酵素活性↑飲酒後ここで寝汗や悪夢が起きやすい

【子午流注 × 養生生活】時間帯別・暮らしの整え方

詳しの整え方、養生ポイントまで、詳しく解説していきます。

【3:00〜5:00】肺経 ( 呼吸・免疫の時間

養生ポイント:「静かな深呼吸」で肺を目覚めさせる

  • メラトニン減少、コルチゾール上昇開始 ( 体内時計リセット ) 
  • 免疫細胞が活動しはじめ、粘膜の過敏性も高まる時間

おすすめ習慣

  • 花粉症や咳が出やすい人は就寝前に加湿・鼻うがい
  • 起床前の深い呼吸法で副交感→交感神経への切り替え補助
【3:00〜5:00】「静かな深呼吸」で肺を目覚めさせる
養生ポイント
「静かな深呼吸」で肺を目覚めさせる
メラトニン減少、コルチゾール上昇開始 ( 体内時計リセット )
免疫細胞が活動しはじめ、粘膜の過敏性も高まる時間
おすすめ習慣花粉症や咳が出やすい人は就寝前に加湿・鼻うがい
起床前の深い呼吸法で副交感→交感神経への切り替え補助

【5:00〜7:00】大腸経 ( 排泄・皮膚の時間

養生ポイント:「トイレの時間」「目覚めの白湯」

  • 腸の蠕動が最も活発。排便習慣をつけるのに最適
  • 肌のコンディションにも関与

おすすめ習慣

  • 白湯1杯+腹部マッサージ ( のの字 ) で排便促進
  • 前日の夜に食物繊維 ( もち麦・海藻 ) +発酵食品を摂るのも◎
【5:00〜7:00】大腸経 ( 排泄・皮膚の時間
養生ポイント
「トイレの時間」「目覚めの白湯」
腸の蠕動が最も活発、排便習慣をつけるのに最適
肌のコンディションにも関与
おすすめ習慣白湯1杯+腹部マッサージ ( のの字 ) で排便促進
前日の夜に食物繊維 ( もち麦・海藻 ) +発酵食品を摂るのも◎

【7:00〜9:00】胃経 ( 消化の時間

養生ポイント:「温かい朝ごはん」で胃を起こす

  • ガストリン・胃酸・消化酵素の分泌が最も活性化
  • 朝食を取ることで肝臓・膵臓も活動開始 ( mTOR経路も起動 ) 

おすすめ習慣

  • 具沢山味噌汁、卵かけご飯、梅干し+おかゆなど
  • 朝が食べにくい人は甘酒・豆乳スムージーでもOK!
【7:00〜9:00】胃経 ( 消化の時間
養生ポイント
「温かい朝ごはん」で胃を起こす
ガストリン・胃酸・消化酵素の分泌が最も活性化
朝食を取ることで肝臓・膵臓も活動開始 ( mTOR経路も起動 )
おすすめ習慣具沢山味噌汁、卵かけご飯、梅干し+おかゆなど
朝が食べにくい人は甘酒・豆乳スムージーでもOK!

【9:00〜11:00】脾経 ( 栄養吸収・血の生成

養生ポイント:「脳と身体の集中時間」

  • 血糖コントロールが安定しやすく、仕事や勉強に最適
  • 栄養の運搬や免疫系 ( 脾=現代でいう「免疫」 ) も強化

おすすめ習慣

  • 運動ならウォーキングや軽い筋トレで代謝アップ
  • 集中作業をこの時間に配置するのが効率的!
【9:00〜11:00】脾経 ( 栄養吸収・血の生成
養生ポイント
「脳と身体の集中時間」
血糖コントロールが安定しやすく、仕事や勉強に最適
栄養の運搬や免疫系 ( 脾=現代でいう「免疫」 ) も強化
おすすめ習慣運動ならウォーキングや軽い筋トレで代謝アップ
集中作業をこの時間に配置するのが効率的!

【11:00〜13:00】心経 ( 循環・精神安定

養生ポイント:「心を穏やかに、ゆとりある昼食」

  • 心拍数と交感神経がピークに
  • 怒り・焦り・緊張が出やすい時間

おすすめ習慣

  • 焦らず、丁寧な昼食。外での軽い散歩も良し
  • 高ストレス職場の人は、ここで深呼吸リセットタイムを!
【11:00〜13:00】心経 ( 循環・精神安定
養生ポイント
「心を穏やかに、ゆとりある昼食」
心拍数と交感神経がピークに
怒り・焦り・緊張が出やすい時間
おすすめ習慣焦らず丁寧な昼食、外での軽い散歩も良し
高ストレス職場の人は、ここで深呼吸リセットタイムを!

【13:00〜15:00】小腸経 ( 栄養の分別と吸収

養生ポイント:「午後の養生タイム=軽い休息」

  • 副交感神経が一時的に優位 → 昼寝に最適
  • 小腸で栄養の吸収・選別が行われる

おすすめ習慣

  • 15分以内の昼寝 or アイマスクで目を閉じる
  • 昼食は消化に優しいもの ( 過食NG ) 
【13:00〜15:00】小腸経 ( 栄養の分別と吸収
養生ポイント
「午後の養生タイム=軽い休息」
副交感神経が一時的に優位 → 昼寝に最適
小腸で栄養の吸収・選別が行われる
おすすめ習慣15分以内の昼寝 or アイマスクで目を閉じる
昼食は消化に優しいもの ( 過食NG ) 

【15:00〜17:00】膀胱経 ( 筋肉・排出

養生ポイント:「運動・仕事のラストスパート」

  • 利尿ホルモン増加、老廃物の排出が促進
  • 筋トレ・有酸素運動・散歩に適した時間

おすすめ習慣

  • ジムに行くならこの時間帯がベスト!
  • 水分補給を意識して、トイレ我慢しない
【15:00〜17:00】膀胱経 ( 筋肉・排出
養生ポイント
「運動・仕事のラストスパート」
利尿ホルモン増加、老廃物の排出が促進
筋トレ・有酸素運動・散歩に適した時間
おすすめ習慣ジムに行くならこの時間帯がベスト!
水分補給を意識して、トイレ我慢しない

【17:00〜19:00】腎経 ( 成長・老化・ホルモン

養生ポイント:「腎を守る夕ごはん」

  • セロトニン → メラトニン変換が始まる時間
  • 腎=ホルモン・生殖機能・アンチエイジングの源

おすすめ習慣

  • 夕食は20時前に。黒豆・ナッツ・根菜など「腎を養う食材」を
  • スマホや刺激から離れる「沈静モード」へ
【17:00〜19:00】腎経 ( 成長・老化・ホルモン
養生ポイント
「腎を守る夕ごはん」
セロトニン → メラトニン変換が始まる時間
腎=ホルモン・生殖機能・アンチエイジングの源
おすすめ習慣夕食は20時前に、黒豆・ナッツ・根菜など「腎を養う食材」を
スマホや刺激から離れる「沈静モード」へ

【19:00〜21:00】心包経 ( 感情の調整・睡眠準備

養生ポイント:「自分を整える時間」

  • 副交感神経が優位になり、睡眠ホルモン生成が本格化
  • 心を静め、感情を整えることが大事

おすすめ習慣

  • 入浴 ( 38〜40℃で15分 ) 、アロマ、ストレッチ
  • 読書や音楽で穏やかに過ごす

【21:00〜23:00】三焦経 ( ホルモン・水分代謝

養生ポイント:「睡眠ホルモンを妨げない」

  • 成長ホルモン・性ホルモン準備モード
  • 肝・腎にエネルギーを蓄える「沈静のゴールデンタイム」

おすすめ習慣

  • スマホやPCは21:30までにOFF
  • 腹式呼吸・瞑想・陰の音楽 ( 自然音など ) で深い眠りへ誘導

【23:00〜1:00】胆経 → 肝経 ( 解毒・再生・血の貯蔵

養生ポイント:「この時間は寝る!身体が再生される時間」

  • 成長ホルモン分泌開始 ( 深睡眠時のみ ) → 細胞修復が始まる
  • 肝・胆の機能がピーク ( SOD・グルタチオンなど解毒酵素が活性 ) 

おすすめ習慣

  • 23時前には寝床へ!これが最強の養生法
  • 寝る前の温足 ( 足湯やカイロ ) で肝腎を温めると最高の回復が得られます

まとめ:子午流注に合わせた理想の1日リズム

時間帯養生テーマ
3〜7時排出・目覚め・呼吸
7〜11時消化・吸収・集中
11〜15時心を安定・消化にゆとり
15〜19時運動・老廃物排出・腎の養生
19〜23時リラックス・静養・睡眠準備
23〜3時解毒・細胞修復・血液再生

東洋医学・鍼灸治療の現場からひと言

今回の「【十二経絡 × 時間帯 × 西洋的解釈から養生ポイント】まで完全ガイド」は、いかがだったでしょうか? 

最近では、鍼灸医学も見直される傾向がありますが、私が鍼灸の世界に入った38年前は、まだまだ鍼灸は古臭く、占いのような扱いを受ける傾向がありました。

特に、経絡などはおまじないの類的な ( 笑 ) 印象を持つドクターが多かったように思います。

悲しいかな……鍼灸師の中にもいらっしゃいました。

しかしながら、鍼灸医学で言われていたことが、最先端の研究で証明されていっているような気がします。

まぁ、私たちにとって一番大切なのは、あなたの健康に貢献できる情報かどうか?だけなんですが。

最後に

お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。

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金井 進

金井 進

元気の羅針盤編集長。
ホリス治療院院長、はり師、灸師 ( 国家資格 )。

1994年よりホリス治療院開業。
鍼灸、カイロプラクティック、フィジカルセラピーを融合した独自の治療体系で日夜、患者さんと向き合っています。

30年以上にわたる鍼灸臨床のなかで培った知識と経験をもとに、あなたの困った問題を解決できるような確かな情報をお届けしたいと思っています。

あなたの喜びの声を聞くことほど、私達の仕事に「情熱」と「やりがい」を与えてくれるものはありません。
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