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カルシウムパラドックスに関する研究ってどんなのがあるの?

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カルシウム摂取と心血管系リスクに関する研究は、カルシウムサプリメントの使用と心血管疾患 ( CVD ) の発生との関係を調査したものが多くあります。

以下に、具体的な研究例とそれに基づく考察を示します。

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研究例1:カルシウムサプリメントと心血管リスク

研究概要

  • タイトル:”Calcium Supplements and Cardiovascular Risk: A Meta-analysis”
  • 著者:Bolland MJ, Grey A, Avenell A, Gamble GD, Reid IR.
  • 出版年:2010年
  • 掲載誌:BMJ ( British Medical Journal )
  • 目的:カルシウムサプリメントの摂取と心血管イベント ( 心筋梗塞、脳卒中など ) の発生率との関連を調査するためのメタアナリシス。

方法

  • デザイン:無作為化対照試験 ( RCT ) のメタアナリシス
  • 参加者:主に閉経後の女性を対象
  • データ収集:11のRCTからのデータを収集し、カルシウムサプリメント摂取群とプラセボ群の心血管イベント発生率を比較。

結果

  • カルシウムサプリメント摂取群では、プラセボ群に比べて心筋梗塞のリスクが有意に増加。
  • 脳卒中や全体的な心血管イベントのリスクには一貫した増加は見られなかったが、全体的な心血管リスクの増加が示唆された。

具体的な例

カルシウムサプリメントと心血管リスク:具体例
60歳の女性Eさん骨粗鬆症予防のために毎日カルシウムサプリメントを摂取していた。
結果1年間の追跡調査で、Eさんは軽度の心筋梗塞を経験。
医師はカルシウムサプリメントの影響の可能性を指摘。
摂取量の見直しを勧められた。
対策サプリメントの摂取を中止。
代わりにカルシウムを豊富に含む食事 ( 乳製品、緑黄色野菜 ) を摂取するようになった。
その後、心血管の健康状態は安定した。
  • 背景:60歳の女性Eさんは、骨粗鬆症予防のために毎日カルシウムサプリメントを摂取していました。
  • 結果:1年間の追跡調査で、Eさんは軽度の心筋梗塞を経験。医師はカルシウムサプリメントの影響の可能性を指摘し、摂取量の見直しを勧めました。
  • 対策:Eさんは、サプリメントの摂取を中止し、代わりにカルシウムを豊富に含む食事 ( 乳製品、緑黄色野菜 ) を摂取するようになりました。その後、心血管の健康状態は安定しました。

研究例2:食事由来のカルシウムと心血管リスク

研究概要

  • タイトル:”Dietary Calcium Intake and Risk of Cardiovascular Disease: A Prospective Cohort Study”
  • 著者:Li K, Kaaks R, Linseisen J, Rohrmann S.
  • 出版年:2012年
  • 掲載誌:Heart
  • 目的:食事からのカルシウム摂取が心血管疾患リスクに与える影響を調査するための前向きコホート研究。

方法

  • デザイン:前向きコホート研究
  • 参加者:20,000人以上の中年および高齢者
  • データ収集:食事記録を用いてカルシウム摂取量を評価し、平均11年間の追跡調査で心血管イベントの発生を記録。

結果

  • 食事からのカルシウム摂取が多い群では、心血管疾患リスクの低下が見られた。
  • カルシウムサプリメント使用者では、食事からのカルシウム摂取が低く、心血管リスクが増加する傾向が示された。

具体的な例

食事由来のカルシウムと心血管リスク:具体例
55歳の男性Fさんカルシウム摂取を増やすために食事に気を使い、乳製品や緑黄色野菜を豊富に摂取していた。
結果10年間の追跡調査で、Fさんは心血管疾患を発症することはなかった。
健康を維持した。
対策バランスの取れた食事に加え、適度な運動と禁煙を続けた。
心血管の健康を保つための生活習慣を維持した。
  • 背景:55歳の男性Fさんは、カルシウム摂取を増やすために食事に気を使い、乳製品や緑黄色野菜を豊富に摂取していました。
  • 結果:10年間の追跡調査で、Fさんは心血管疾患を発症することなく、健康を維持しました。
  • 対策:Fさんは、バランスの取れた食事に加え、適度な運動と禁煙を続け、心血管の健康を保つための生活習慣を維持しました。

研究のまとめと結論

カルシウムサプリメント
カルシウムサプリメントの過剰摂取は、心筋梗塞のリスクを増加させる可能性がある。
特に閉経後の女性や高齢者において、注意が必要。
食事由来のカルシウム
心血管疾患のリスクを低減する可能性がある。
バランスの取れた食事が推奨される。
全体的なバランス
カルシウム摂取は重要だが、サプリメントに頼るのではなく、食事からの摂取を優先する。
ビタミンDやマグネシウムなど他の栄養素とのバランスを考慮することが重要。
  • カルシウムサプリメント:カルシウムサプリメントの過剰摂取は、心筋梗塞のリスクを増加させる可能性があることが示唆されており、特に閉経後の女性や高齢者において、注意が必要です。
  • 食事由来のカルシウム:食事からのカルシウム摂取は、心血管疾患のリスクを低減する可能性があり、バランスの取れた食事が推奨されます。
  • 全体的なバランス:カルシウム摂取は重要ですが、サプリメントに頼るのではなく、食事からの摂取を優先し、ビタミンDやマグネシウムなど他の栄養素とのバランスを考慮することが重要です。

この研究例を通じて、カルシウムパラドックスにおけるカルシウム摂取の形態と心血管リスクの関係を理解し、適切な摂取方法を見つけることができます。

最後に

お困りのこと、質問や疑問などありましたら、ホリス治療院にお気軽にご相談下さいね。

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金井 進

金井 進

元気の羅針盤編集長。
ホリス治療院院長、はり師、灸師 ( 国家資格 )。

1994年よりホリス治療院開業。
鍼灸、カイロプラクティック、フィジカルセラピーを融合した独自の治療体系で日夜、患者さんと向き合っています。

30年以上にわたる鍼灸臨床のなかで培った知識と経験をもとに、あなたの困った問題を解決できるような確かな情報をお届けしたいと思っています。

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