フードロス その先に
『 ふぞろいの林檎 たち』
この林檎を見て、思い出した1983年に放送された高視聴率青春ドラ『 ふぞろいの林檎 たち』。
ここで言う『 ふぞろいの林檎 たち』は、「一般社会で規格に当てはまらない落ちこぼれ」の登場人物。
学歴や進路、恋愛など様々な壁を乗り越えていく姿を描いた大学生3人の青春ストーリーですが、私のもとへ届いた不揃いの林檎たちにはどんなストーリーがあるのでしょうか?
そして彼らの行方は?
日本で廃棄される食べ物の量
フードロスに繋がる大きな原因は主に
奥のほうから取って新鮮なものを買う
『0円キッチン』
出典:0円キッチンオフィシャルサイト
食品の廃棄問題を見兼ねた “食料救出人”のダーヴィドというオーストリア人男性が世界から食料廃棄をなくすため、監督本人が「捨てられてしまう食材を救い出し、おいしい料理に変身させる」という廃棄食材を調理しながらキッチン・カーでヨーロッパ5ヶ国を巡る旅を描いたエンターテイメント&ロードムービーを製作。
キッチンカーも植物油で走れるように自ら改造した車で旅をするという徹底ぶりです。
出典:0円キッチンオフィシャルサイト
大手企業も取り組む食品ロス
一般的には賞味期限が近づくとスーパーなどでは廃棄をしますが、なにもお店だけで廃棄が起きているわけではありません。
私たちのキッチンでもそれは起きています。
マヨネーズや調味料類など 冷蔵庫で保存しているうちに賞味期限が過ぎてしまい廃棄につながるケースも多くありがちなケースです。
そこで キユーピーマヨネーズは「家庭での食品ロス」を少なくするために商品改良を行い、食品の劣化となる「酸化」を抑える改良を行い、賞味期限の延長を可能にしました。
食品メーカー側の利益だけでなく、廃棄原因の要因を見据えた未来を考える食品メーカーや飲食店(COCO壱番屋やキユーピーなど)が年々増え、私たち消費者も意識改革が必要だと言えます。
廃棄要因を作らないよう、無駄な調味料の購入を控える、冷蔵庫に残ったもので料理をするなど “限りある資源の有効活用”を意識することが食品廃棄を無くす大きな一歩となるでしょう。
また、賞味期限がまだ切れていない商品を廃棄するのではなく、恵まれない人々にそれらを寄付する活動を行っているセカンドハーベスト・ジャパンという日本発のフードバンクが存在します。
米国では半世紀前の1967年に世界初のフードバンクを開始。
協賛企業が提供した食品をボランティア参加者が有効に人に届けるために活動をすることで
「食べ物の”ありがたさ”」を実感し、私生活でも「残さずに食べよう」と気持ちの変化が自然と生まれ、食べ物を届けた人も届けてくれた人にも良い循環と精神が生まれると思います。
愛情
コンビニ食という出来上がったものを食べるのは簡単ですが、どこの誰が作ったものか分からないものを口にするのと自分や家族が作ったもの。
どちらに愛情を感じることができるでしょうか?
愛情があれば捨てずに持ち帰ったり、何かしらの気持ちが伴うはずです。
そういった意味では、自分で食べるものは自分で作るという経験が、非常に有効だと思っています。
オーストラリア在住時に出会った知人は、自然のなかで暮らしているのですが、食の大切さや食べる楽しさをシェアしています。
スーパーに頼らずにひとつひとつ自分の手で食料を調達したり、瓶詰めをしたりすると、そうすぐに捨てる気にはなれません。
Photo:Ruri
種を植え、育てる過程、やがて私たちの命となることを教えてくれます。
Photo:Ruri
Photo:Ruri
自分たちで育てたフルーツや野菜を持ち寄り、食を共にします。
お皿もゴミにならないようにバナナの葉や植物、ココナッツの殻などを使って盛りつけたりなど自然の恵みをたくさん感じることができます。
Photo:Ruri
そしてここに暮らしていると 加工食品もないので、賞味期限も存在しません。
食べられるかどうかは 自分の視覚 味覚 臭覚を信じて判断し、自分の五感を使うことのほうがより大切になります。
賞味期限
そうはいっても、現代社会のなかで生活していく上ではスーパーの存在は必須。販売側も期限を設けなければいけません。
賞味期限は比較的劣化が遅い食品につけるもので「おいしく食べられる期間(おいしさの保証期限)」を指し、この期限を過ぎても、すぐ食べられないということではありません。
私もよく利用するのですが、スーパーには賞味期限が近くなった商品を販売するご奉仕コーナーがありますね。
賞味期限切れ=「捨てなくちゃ」ではないことを正しく理解して、かしこく買い物をすることで、
“食品ロスにもお財布にも優しい” ライフスタイルを送れると感じています。